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ハリウッドスター サム・ニールと世界最南端のワイン地区

映画『ジュラシックパーク』の出演で知られるサム・ニールと言えばすでに国際的な映画スターですが、彼の心中にはいつもニュージーランドがあります。

南島南部、岩の多い風景で知られる美しいセントラル・オタゴ地方に、映画撮影の合間にニールと家族が過ごす場所があります。山頂に雪をかぶったリマーカブルズの山並みとクィーンズタウンの町の目の前に広がるワカティプ湖の静けさに囲まれながらも、彼にはソファに座って風景を眺めている時間はほとんどありません。映画撮影に携わっていない時は、汚れて泥だらけになっているゴム靴を履いて、役者とは別に情熱をかけた仕事に精を出しています。それが、ワイン造りなのです。

ニールが所有するツー・パドックス(Two Paddocks)のブドウ畑は、ワインの生産では世界最南端といわれる南緯45度に位置しています。ツー・パドックスでは、セントラル・オタゴ地方で盛んに栽培されている、赤ワインのピノ・ノワール種の栽培に力をいれています。ピノ・ノワール種は、ブドウの中でも大変手がかかると言われていますが、夏は日が長く、冬は冷え込み乾燥するこの地方の気候には大変適しているのです。セントラル・オタゴ地方は、ワイン生産の歴史が浅いにも関わらず、すでにこの地方のワインの出来栄えは世界市場でも注目されています。

10年前、ニールは、仕事を共にした昔からの友人で、ハリウッドの監督ロジャー・ドナルドソン(アンソニー・ホプキンス主演の『世界最速のインディアン』をインバーカーギルで監督した人物)と隣接した畑でブドウの栽培を始めたことから、ワインの銘柄を「ツー・パドックス」(2つの耕作地)と名付けたのです。ニールがピノ・ノワール種を植える一方、ドナルドソンは白ワインのシャルドネ種を育てました。現在、ドナルドソンは彼自身が所有するブドウ畑から醸造されたワインをスリーピング・ドッグス(Sleeping Dogs)と商標登録しています。この名前はニールとドナルドソンが一緒に仕事をした最初のニュージーランド映画の題名で、ニールの役者としての足固めとなった作品でした。

ツー・パドックスがこれほどまでに人気を得たのは、決して所有者が有名なハリウッドスターだったからというだけではありません。ニールは彼の造るピノ・ノワールを「たくさんの美味しい果物が凝縮されたような風味に加え、炒ったような、時にはいぶったような、香草の香りが残る味わい」と表現しています。ワイン評論家達からも「滑らか」「華やか」「弾力のある」「魅力的な」「見事」といった具合に、大絶賛されています。

ニールは、ワイン造りに挑戦した理由について、家族や友人たちに楽しんで飲んでもらえるようなピノ・ノワールを造りたかったからだと述べています。自慢できる素晴らしいピノ・ノワールができあがると、友人にあげるには上出来すぎて惜しいこともある、と冗談まじりに話します。

ニールは他にも様々な楽しみをもったり、社会活動に従事したりしています。仕事が休みの時は、コロネット・ピークの斜面でスキーを楽しみます。ここからは眼下に広がるギブストンに、彼の最初のブドウ畑を目にすることができます。また、彼は環境保護を熱心に推奨していることでも知られています。ニュージーランドの国立公園と環境保護基金の役員も務めています。特に、ニュージーランドを代表する観光地で、アクティビティのメッカでもあるクィーンズタウン近辺の環境保護には大変熱心です。「ニュージーランドの自然を保護することが我々の未来にいかに不可欠な課題であるか、国立公園の存在がどんなに重要な意味を持つのか、関われば関わるほど身にしみてわかるようになってきた」と語っています。


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•  中央オタゴ(Central Otago)
この地方の迫力のある荒々しい自然が、美味しいワインを生み出しています。
その他のサイ ト
•  Two Paddocks
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