マオリの新年、目前に
2008年5月26日
ニュージーランドの伝統の祝祭に向けて、各地で着々と準備が進んでいます。
今年のマタリキ(マオリの新年)はかつてないほど盛大なものになります。6月6日の早朝に予定されているテ・パパ国立博物館をはじめ、全国で数百におよぶイベントが企画されています。
マタリキはプレアデス星団もしくは昴とも呼ばれている散開星団を指すマオリ語で、小さな目、神の目などを語源とする説もあります。
マオリの伝統では、アオテアロア(ニュージーランド)の空にマタリキが見える頃は、ちょうど収穫が終わる時期です。次の年のために土地を耕し、家族や親類、仲間たちとゆく年来る年を思いながら新しい年を迎えることになっています。
認知度の高まるマタリキ
国内でマタリキのイベントが盛んに行われるようになり、国際的な知名度も高まってきました。ニュージーランド各地で予定されている関連イベントの取材のため、各国の主要メディアも来訪します。
この時期にニュージーランドを訪れる旅行者にとっては、マオリ文化のユニークな側面に触れられるまたとない機会です。
観光に関する統計を見ても、海外からの旅行者にとってマオリ文化が重要な要素になりつつあることが示されています。2008年も多数の旅行者がマタリキのイベントに参加すると予測されています。
ニュージーランド各地で開かれるイベント
マタリキ関連のイベントは全国各地で開かれます。テ・パパ国立博物館では3週間におよぶプログラムが設定されており、歌やダンス、講習会、アート展示など様々な企画が盛りだくさんです。各イベントの期日は主催する部族により異なります。通常は地元の食文化やアート&クラフト、ファッション、音楽といったマオリ文化をテーマにしたものが予定されています。なかでもウエリントン、オークランド、ホークスベイ、ノースランドが主要なイベントの開催地となりますが、今年は南島でもいくつかの催しが計画されています。
マオリの人々とマタリキ
マタリキはマオリの人々の生活と密接に関わってきました。特に航海の際に進路を決めるうえで役に立ったという話はよく知られています。一方、マタリキがくっきりときれいに見えたら豊作というふうに、見え具合で新年の実りを予測する習わしもありました。マタリキがぼんやりとかすんで見えたら寒い冬になるので、マタリキのお祝いの間から人々は厳しい冬に備えるようにしていたということです。
マタリキには肉眼で見える7つの星があるので、6人の娘に囲まれた母親とする説があります。地方によっては母親ではなく男性とするところもあります。6人の娘たちには、トゥプ・ア・ヌク、トゥプ・ア・ランギ、ワイティ、ワイター、ワイプナランギ、ウルランギという名前が付けられています。また、マタリキを祝う日も地域により異なり、マタリキが初めて空に見えた当日に祝う部族もあれば、その次の満月の日、あるいは次の新月の日の朝、といったように、月との関係で日が定められる部族もあります。
マタリキの別名
マタリキ、すなわちプレアデス星団は、地球から約400光年離れた所にある数百の恒星の集団です。特に肉眼でも見える明るい星の存在は古代から知られており、ギリシア神話ではアトラスとプレイオネの7人の娘(アルキオネ、メロペ、アステロペ、マイア、タイゲタ、ケラエノ、エレクトラ)として語り継がれています。また、同じマオリでも、マタリキではなくプアンガ(オリオン座のリゲル)を新年の始まりの印としている部族もあります。
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