日本とNZが主導する天文学グループが新しい星を発見
2008年6月4日
ニュージーランドを拠点とする天文学グループが、3000光年の彼方に小さな星とその周囲を公転する地球よりもわずかに大きな惑星を発見しました。
日本とニュージーランドの共同研究であるMOAプロジェクト(重力マイクロレンズ法による天体観測プロジェクト)が、南島カンタベリー地方にあるマウント・ジョン天文台の新しい望遠鏡を使って発見しました。MOAによると、惑星を持つ星としては最小記録だということです。
この星の質量は太陽の約6パーセントしかなく、このサイズでは核融合反応によって自ら輝くエネルギーを生成することは不可能かもしれません。惑星のほうは地球よりもわずかに大きく、太陽系の太陽と金星程度離れて回っています。太陽にあたる星が小さいため、冥王星よりも寒いのではないかと考えられています。
この惑星の位置から考えて、厚い大気に覆われ、表面には深い海があると推測されています。放射性崩壊による内部からの熱により表面の水が液状に保たれていると考えられ、生物が存在する可能性もあるということです。
重力マイクロレンズ法とは
日本が資金を提供してマウント・ジョン天文台に新しく完成したMOA望遠鏡は、重力マイクロレンズ法による観測専用の望遠鏡としては世界最大です。
アインシュタインが一般相対性理論から予言したように、天体の周りではその重力によって空間が歪むため、その天体は巨大なレンズのような役割を果たします。レンズ天体の存在により遠方の星の光がより明るく見える現象を重力マイクロレンズ現象といいます。光を出さない天体でも質量さえあればレンズ天体となるため、この現象を利用することにより光をほとんど出さない暗い天体の存在を知ることができるのです。
この望遠鏡には最新式のCCDカメラが取り付けられており、一度に満月の13倍の領域を撮影することができます。
この発見から推測されること
今回の発見に関する論文が、アメリカのセント・ルイスで開催された米国天文学会の年次会議で発表されました。
MOAプロジェクトの協力メンバー、米ノートル・ダム大学のデービッド・ベネット博士は、今回の発見はどんなに小さな質量の星にも惑星が存在しうることを示していると言います。
「太陽の約20パーセント以下の質量の星に惑星が見つかったのはこれが初めてのことです。今回の発見は、地球規模の惑星を持つ小さな星がこの他にも見つかる可能性を示唆しています」と同博士は述べています。
こちらの関連トピックスもご覧ください
|