森の再生、鳥の声にも癒されて【ティリティリ・マタンギ島】 |
ボランティアたちの植林が森を再生し、鳥の楽園になっている島がある。北島のオークランド市の港から船で1時間ほどのティリティリ・マタンギ島だ。ニュージーランドの歴史の一面を象徴し、普通の人たちが生態系の復活にどう取り組んだか分かる島ともいえる。ある晴れた日に訪ねてみた。 |
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ほかと大きく違うのは、植林して元に戻そうという運動が始まったことだった。オークランド大学の研究者や近隣の愛鳥家らが呼びかけ、普通の市民たちがボランティアで参加した。苗木は島の中で手に入れた。谷地や低地など牧畜に関係ないわずかな場所に残っていた樹木から種を集めて発芽させ、苗木にした。「島の外からもってきた種や苗木は根付きがよくなかったからだ」と、初期の事情を知っている人が教えてくれた。植林は1984年に始まり、94年まで足かけ11年で30万本近くが植えられた。初めは朝から夕方まで一日中植えた。すると、参加者が徐々に減っていった。
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「午前中だけの植林にして、午後は島内を散策したり、浜辺で泳いだり、自由に遊ぶようしたの。そうしたら、また増えてくれました」と、最初からかかわっているバーバラさんが言う。結局、参加したボランティアは数千人にもなったという。いくつかの事情が順に分かるにつれて、再生の謎解きも進んだ気がする。そう納得して、緑の森を歩いていく。ポフツカワという大きな木の前でシャロンさんが「これも島で種をとって植えた木です。ニュージーランドのクリスマスツリーといわれ、12月に赤い花をたくさん咲かせ、鳥が蜜を吸いに来ます」と教えてくれた。
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いったん曇った空が再び晴れ、高台から見える海の広がりも明るい青に変わった。鳥ばかりか景色までが気持ちを和ませてくれる。歩き始めて、ざっと2時間で終点だ。小高い丘で、灯台もある。売店には土産物や記念品が並ぶ。何を買っても島の活動を維持する寄付になると聞いて、鳥の写真入り解説書を買った。 |
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ライターの独り言旅先で思わぬものに出合い、しかも、それが自分の興味をもっていることだと嬉しくなることがある。オークランドの西部を案内するツアー「コースト・ツー・コースト」を営むドナさんとスチュアートさん夫妻の自宅を訪ねたときがそうだった。ツアー客に「自分の木を植えて下さい」と牧場の一角を提供しているのだ。「ささやかな温室効果ガス対策」だそうで、夫妻は緑の地球を目指す国際的な認証制度「グリーングローブ」にも参加している。木には番号が付き、植えた人には「自分の木」となる。 |
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