神の森を夜に訪ねる 【ワイポウア】 |
夜の森の遊歩道を進んでいくと、木々の間から突然、姿が見えた。月明かりなのに、十分、その大きさが分かる。巨木タネ・マフタだ。
|
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
森に向かう車の中で、ジョーさんが手作りのCDを聴かせながらクイズを始めた。 「これは何の声だか分かりますか」。勘のいい人がすかさず答えて、「キーウィでしょ」と当てた。ジョーさんは続けて、「じゃあ、これは?」と次の鳴き声を聞かせた。こんどは誰もわからない。答えは、「はい、これはキーウィのメスです。さっきのはオスでした」。車内に笑いが起きて、みんな一気に打ち解けた。 キーウィはニュージーランドの国鳥として親しまれている。羽がなくて飛べない。藪の中に生息していて、なかなか出合えない。夜行性なので、夜の森なら声を聞ける機会が多いという。 だから、聞き分けるための予行演習でもあったのだ。たとえ聞けなかったとしても、CDだけで雰囲気はよく分かった。 |
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
|
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
そばに環境保全省の案内板があった。 幹の周囲は13.8メートル。木の高さは幹の部分だけで17.7メートル。幹の上部からさらに枝分かれして上にのびており、その全体でいうと、高さは51.5メートルにもなる。ビルの高さに例えると、普通、2.7メートルで1階分だから、19階建てだ。「樹齢を正確に推定するのは難しいが、ざっと2000年。キリストの歩みと同じ長さの生を受けている」。案内板にはこういう説明もあった。 |
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
そうか、だから、森の神なのだ。夜。森。巨木。神話。歌声。月の光と星の明かり。いくつもの要素が重なって我が身の五官がフル回転し、マオリの神話を肌で実感せずにはいられない。エコツアーでいうエコとは、ここまで感じ取ることができるものなのだ。
|
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
|
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ライターの独り言 |
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| ページのトップへ |