ニュージーランドの映画産業、2010年も好調なスタート
映画『アバター』が先ごろ発表されたアカデミー賞で3冠を獲得、ニュージーランドの映画産業は今年も好調なスタートを切りました。
2009年、ニュージーランドでは数多くの映画撮影が行われ、今年はそれらの作品が次々と公開される予定です。待ち望まれた大作の公開も控えており、今後もニュージーランドは映画界の注目を集め続けるでしょう。
また、国際的な舞台で奮闘するニュージーランド出身の俳優や映画制作者たちは、権威ある映画関連の賞を受賞し、各地でトップニュースを飾っています。
ガンダルフが再びホビット村に
英国俳優イアン・マッケラン卿が、『ホビット』(原題)で銀髪の魔法使いガンダルフを演じるためにニュージーランドへ帰ってきます。同作のキャスティングは未だ正式に発表されていませんが、マッケラン卿は自身のウェブサイトで続投を認め、撮影は6月に開始予定であると述べています。
ニュージーランドでの撮影に向けて、北島ワイカト地方のマタマタでは、現在ホビット村の大掛かりなセットが再び建設されつつあります。
撮影は370日をかけて行われ、2部作として公開されます。一方、マッケラン卿は、ウエリントンのセント・ジェームズ・シアターにて6月30日から上演される、劇作家サミュエル・ベケットの戯曲『ゴドーを待ちながら』に出演します。
グリーンランタン
2011年6月公開予定のワーナー・ブラザースによるアクション大作『グリーンランタン』(原題)にも、ニュージーランドが深く関わっています。
まず、メガホンを執るのがニュージーランド人であるマーティン・キャンベル監督です。長年ロサンゼルスに拠点を置くハリウッドの有名監督で、『007 カジノ・ロワイヤル』などの作品で知られています。
グリーンランタン(別名ハル・ジョーダン)役を務めるハリウッド俳優ライアン・レイノルズの共演者として重要な役を演じるのは、ニュージーランド出身のタイカ・ワイティティとテムエラ・モリソンです。ワイティティはジョーダンの親友トーマス・カルマクを、モリソンはジョーダンを召還するグリーンランタンコーズ隊員アビン・サーを演じます。
また、舞台裏でもアート・ディレクターのグラント・メイジャーと衣装デザイナーのナイラ・ディクソンという2名のニュージーランド人が関わっています。2人は2004年に『ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還』でそれぞれオスカーを獲得しています。
ボーイ
ワイティティはニューオーリンズで『グリーンランタン』を撮影中だったため、オークランドで行われた自身の監督作品『ボーイ』(原題)のプレミアに出席することができませんでした。
同作はアカデミー賞にノミネートされたほか、2010年サンダンス映画祭でも上映されました。また2010年ベルリン国際映画祭ではドイツ児童救済週間部門で最優秀賞を獲得しています。
キング・コングの船が海底へ
『キング・コング』にベンチャー号として登場した船は、撮影終了後ずっとウエリントンの港に留めてありましたが、先ごろついに首都から37海里離れたクック海峡に沈められました。
この船はもともとマヌイア号という名の貨物船でした。54年前にオランダで建造され、1990年にオーストラリアからニュージーランド海軍向けの火薬を積んでオークランドに到着しました。その後、マグロ漁船として使用された後、『キング・コング』のリメイクのために売り渡されました。
2005年3月に行われた2週間の撮影航海中には浸水が起こり、クルーが避難するというアクシデントもありました。
ヨギ・ベア
『ヨギ・ベア』(原題)の撮影が完了しました。オークランド周辺と北島中央部のロトルアとタウポの間にあるファカマル・リザーブで全編が撮影されました。
ワーナー・ブラザーズ・ピクチャーズが配給、2010年12月公開予定です。
トラッカー
英国俳優レイ・ウィンストンとニュージーランド俳優テムエラ・モリソンが出演するスリラー『トラッカー』(原題)の撮影も終了しました。
パラマウント・ピクチャーズによる同作は、ニュージーランドで10月21日に公開されます。日程は確定していないものの、全世界での公開も予定されています。
プレディカメント
ジェメイン・クレメント(フライト・オブ・ザ・コンコルド)のファン待望の風変わりなコメディ映画『プレディカメント』(原題)が、7月22日にニュージーランドで公開されます。
ニュージーランド人作家ヒュー・モリソン(1922~1972)の作品を基にしており、モリソンの出身地であるタラナキ地方南部のハウェラで撮影が行われました。
若者層をターゲットにした同作では、クレメントが不気味なキャラクター、スプークを、そして『ラブリーボーン』のローズ・マカイバーが相手役メイベルを演じます。オーストラリアのコメディアン、ヒース・フランクリンと、ニュージーランド人ミュージシャン、ティム・フィンも出演しています。
ホーム・バイ・クリスマス
ニュージーランド人俳優のマーティン・ヘンダーソンが、4月29日に行われる『ホーム・バイ・クリスマス』(原題)のプレミア出席のために母国へ帰ってくると噂されています。同作は、同じくニュージーランド人であるゲイリーン・プレストン監督の新作です。
この映画は、プレストン監督の父親であるエドが第二次世界大戦に従軍したときの体験を基にしています。
ヘンダーソンが若いころのエドを、そして『明日なき疾走』(日本劇場未公開)のトニー・バリーが年老いたエドを演じました。物語は1940年、プレストン監督の父親がラグビーの練習の帰りにニュージーランド軍への入隊を決意するところから始まります。
エドの若い妻トゥイはその時子どもを身ごもっていました。エドは「心配するな。クリスマスまでには戻ってくるよ」という兵士のお決まりの言葉で取り乱す妻をなぐさめます。しかし、エドが戻ってきたのはそれから4年後のことでした。
ヘンダーソンは作品のテーマに強く共感したと述べており、今回がニュージーランドの長編映画初出演となります。
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