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ニュージーランドの野鳥保護活動

ユニークな野鳥の美しいさえずりを耳にできることはニュージーランド滞在中の大きな魅力となっています。しかしながら、この国の固有種の野鳥のうち73種は国際自然保護連合のレッドリストに掲載されている絶滅危惧種です。

およそ1000年前に人類が定住するようになってから、ニュージーランドの原生林の3分の2が消滅し、牧場や都市に変わってしまいました。

生息環境を失い、狩猟の対象となった鳥はあっという間に激減しました。モアのように地上で生活する鳥類の3分の1は完全に姿を消し、ジャイアント・ハースト・イーグル(ハルパゴルニスワシ)、ピオピオ、フイアといった鳥たちも絶滅してしまいました。

現在は、環境保全省(DOC)や王立森林鳥類保護協会(Royal Forest and Bird Protection Society)といった国の組織が残された生態系を保護し、自然の環境で生存する動物や鳥類を守ろうとしています。

絶滅危惧種の個体数を復活させる分野において、ニュージーランドは国際的にも最先端の実績を有しています。例えば、タカヘは一旦絶滅したとされていましたが、1948年にフィヨルドランド地方の山岳地帯で50年ぶりに小規模の個体群が発見されてから、熱心な保護育成が行われています。

DOCでは他にも多数の絶滅危惧種の保護計画を進めています。現在最も危機的な状態にあるのは、フェアリー・ターン(ヒメアジサシ)です。オークランドから北へ1時間ほどの砂浜に保護されている36羽が残っているのみです。

DOCは複数の種類の鳥類を同じ保護区で育成する試みも行っています。例えば、サドルバック(セアカホオダレムクドリ)と飛べないオウムのカカポ(個体数86)については、ポッサム、オコジョ、ネコ、ネズミ、シカといった害獣を駆除した離島の保護区に移し、個体数回復をめざしています。

チャタムヒタキの復活は世界的にも有名な成功例です。1980年に残り5羽となりましたが、唯一繁殖可能なつがいを害獣のいない島に移した結果、現在は250羽が確認できるまでになっています。

カキ(クロセイタカシギ)やタカヘなど、人工飼育である程度大きくしてから、保護管理の可能な環境に放されているケースもあります。

ニュージーランドの国鳥キーウィもまた、絶滅が危惧されている鳥です。1990年代は個体数が毎年5%低下するという状況でした。2002年にDOCとニュージーランド銀行が共同でキーウィ・リカバリー・トラストを設立し、キーウィを救うべく活動を行っています。

ニュージーランド各地の旅行関係企業もまた、野鳥保護を支援しています。

独自の自然環境を守るため、ニュージーランドは国土の30%以上を国立公園や自然保護区に指定しています。

南島の北端に位置するアベル・タスマン国立公園内のアワロア・ロッジ、コロマンデル半島のタンギアロ・キーウィ・リトリートは、害獣駆除や湿地回復などの環境保全プログラムに特に力を入れている宿泊施設です。タンギアロの敷地内にはDOCの管理下でキーウィが放されているので、夜になると特徴のある甲高い鳴き声が聞こえることがあります。

ロトルアのキーウィ・エンカウンターではキーウィの人工孵化と人工飼育を行い、大きくなったキーウィを自然に戻しています。この夜行性の鳥が観察できる施設は一般に公開されています。

クライストチャーチのウィローバンク野生動物公園も関連協会(New Zealand Conservation Trust および Rare Breeds Conservation Society of New Zealand)と共同でキーウィの繁殖プログラムを手がけています。同公園内には、本土から姿を消し、チャタム島の保護区で復活したブラフ・ウェカが再導入されています。

ダニーデンでも絶滅危惧種、ホイホ(イエローアイドペンギン)の保護活動に努めている人々がいます。私有地を保護区にして見学者を受け入れているペンギン・プレースでは、ホイホの生息する場所に特別な観察用の壕があり、ペンギンたちのありのままの姿を間近に見ることができます。維持管理費はすべて旅行者からのツアー料金で賄われています。

エルム・ワイルドライフ・ツアーズはオタゴ半島の私有地内の保護区を訪れ、イエローアイドペンギンやブルーペンギン、その他40種の海鳥を紹介するツアーを手がけています。同社はホイホの保護育成プロジェクトに対する資金提供も行っています。

南島の西海岸でホワイト・ヘロン・サンクチュアリー・ツアーズを運営しているケン・アーノルド氏は、美しいシラサギを紹介するだけでなく、害獣駆除用の罠の管理や個体数の記録などを続けており、生息環境の保全活動に熱心に取り組んでいます。


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