グラスミア湖の塩田 Lake Grassmere Saltworks
ブレナムから海岸沿いを少し南下した所にある浅く大きな湖は、夏になるとピンク色から深みのある珊瑚色や紫色へと変色します。同時に湖岸には白い巨大な塚がいくつも現われます。一体ここグラスミア湖では何が起こっているのでしょうか。 この異様なほどの不思議な風景は、自然塩の生産によるものです。グラスミア湖には、太平洋の新鮮な海水がポンプで送り込まれています。温かい北西風にさらされて、水分が蒸発するにつれて、塩分の濃度が高くなります。塩分の濃い水は貯水槽へとくみ上げられ、続いて浅い池へと移されます。さらに水分が蒸発すると、池の底面に塩の結晶ができます。その後、余分な水分を汲み取って、塩を乾燥させて収穫します。粉砕、洗浄された塩が巨大なベルトコンベヤで運ばれて積み上げられたものが、白く輝く巨大な塚となるのです。 結晶化用の池で見られるピンクや紫の色は、塩分が高くなるとピンクに変色する性質を持つ微生物(緑藻)が起こす現象です。同様の現象は、アフリカとアラビア半島にはさまれた紅海で見ることができます。また、この塩分濃度の高い環境の湖でピンク色をした小さな海老が生息しているのは驚くべき事実です。 世界の製塩場は通常もっと赤道近くにありますが、マールボロ地方では常時吹く温かい北西風と長い日照時間、少ない雨量が製塩に適した条件をもたらしています。
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