マナポウリ湖

手つかずの自然が残るひっそりとしたマナポウリ湖は、約2万年前の氷河期に氷河によって削られてできた湖です。

美しいマナポウリ湖は、世界遺産指定地域「テ・ワヒポウナム」の一部を成すフィヨルドランド国立公園内にあります。 この湖は周囲を雄大なカセドラル山脈に囲まれており、ノース・アーム、サウス・アーム、ウエスト・アーム、ホープ・アームと呼ばれる4つの入り江があります。 約2万年前の氷河期に、フィヨルドランド中央部の氷河が現在テ・アナウ湖やマナポウリ湖のある辺りを越えて東へと伸びていきました。その過程で削り取られた大量の岩石や砂利が長い土手を形成し、氷が溶けた時そこに湖が残されました。 マナポウリ湖もこのようにしてできた氷河湖のひとつで、深いところでは水深が440mあり、34の島々が浮かんでいます。 マナポウリ湖の東岸は日帰りハイキングや2~3日かけて歩くトレッキングに適した、複数のトレッキングコースの起点となっています。マナポウリの町に隣接するパール・ハーバー(Pearl Harbour)からは、遊覧クルーズやウエスト・アームの地下発電所を訪れるツアーが出発しています。 1960年、発電のためにマナポウリ湖の水位を30メートル引き上げる計画が持ち上がったことがありますが、全国からの強い抗議をうけて、変更を余儀なくされました。湖の水位は自然の増減に似せて慎重に管理されています。 この地域は映画「ロード・オブ・ザ・リング」3部作のロケ地でもあります。ノーウェスト・レイクス(Norwest Lakes)では仲間たちが裂け谷から南へと旅するシーン、テ・アナウ湖とマナポウリ湖の間を流れるワイアウ川(Waiau River)ではアンドゥイン川のシーンの撮影が行われました。

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