ヨーロッパからやって来た探検家達は、フィヨルドランドを「登山家以外には全く役に立たない」ところだと判断しました。いまだに手つかずの自然が残っているのはそのおかげです。
テ・アナウ湖は面積が344k㎡ある、南島南部の氷河湖の中では最大の湖です。湖は南北に長く、西側にはノース・フィヨルド、ミドル・フィヨルド、サウス・フィヨルドと呼ばれる3つの大きなフィヨルドが伸びています。湖の東側は起伏に富んだ丘陵地帯で、西側は海抜約1700mのケプラー山脈、マーチソン山脈といった山々と森林が織り成す雄大な大自然が特徴的です。 テ・アナウ湖の大部分はフィヨルドランド国立公園と世界遺産「テ・ワヒポウナム」に属し、湖畔にある町では湖上クルーズやカヤック・ツアーの催行業者が営業しています。 今も変化を続けているテ・アナ・アウ洞窟では、土ボタル見学ができます。 フィヨルドランドに生息する絶滅危惧種の鳥類を見るなら、地元のワイルドライフ・センターへ行ってみましょう。タカヘ(固有種の大型クイナ)、ウェカ(固有種のクイナ)、パラキート(インコの一種)、トゥイ(ニュージーランドエリマキミツスイ)、ケア(山岳性のオウム)、カカ(在来のオウム)、ウッド・ピジョン(ニュージーランドバト)などが、環境保全省の保護区に生息しています。