マウイの伝説

現在のページ

南太平洋を代表する英雄マウイは、恵まれた才能と英知をいかし、神々の世界と人々の間を自由に往来して、数々の冒険を成し遂げました。マオリやポリネシアの伝説によると、マウイが釣り上げた島はたくさんありますが、なかでも最大のものがニュージーランドの北島だということです。

マウイ - 伝説の英雄

マウイは南太平洋の広い地域の伝説に登場する半神半人の英雄です。あふれるばかりの才能と魅力に恵まれた彼がアオテアロア(ニュージーランド)の北島を釣り上げた話は特に有名です。

マウイは超人的な能力と知恵の持ち主で、人間にはとても適わないような偉業を多数成し遂げました。

マウイは常に好奇心が旺盛で、疑問に思ったことは答えを見つけるまで決してあきらめませんでした。勝負ごとにはめっぽう強く、矢を投げれば誰よりも遠くへ飛ばし、凧をあげれば誰よりも空高くの風に乗せ、魚を釣れば他の兄弟たちには数匹しか釣れないような日でも、大きなかごをいっぱいにして帰ってきました。

マウイには特別な力があり、神々の世界と人々の間を自由に往来することができました。神に似たところも、人間に似たところもあるこの英雄は、自然界の力さえ意のままに操れたと伝えられています。

超人的な活躍

マウイの物語では、現実と現実を超越した世界が融合しています。奇跡の生誕と成長を経て魔力を授けられた彼は、暮らしに役立つ工芸を人々に伝授し、太陽を制し、火を治めるといった活躍をしました。後にマウイは死の女神ヒネヌイ・テ・ポを退治しようとして、逆に殺されてしまいました。

マウイは念力で姿形を変えることができたとも言われています。化身として彼がよく使ったのは、ケレル(ニュージーランドバト)でした。ケレルは現在保護の対象となっている野鳥で、ニュージーランド各地の原生林に生息しています。

新しい島に生きる、太古の伝説

マウイの活躍する世界は遥か遠い昔にまで遡ります。数ある神話や伝説の主役たちのなかでも、マウイは特に古い存在と言えるかも知れません。

また、マウイの偉業は他の文化圏に類を見ないユニークなものです。マウイにまつわる物語は全部で20話ほどあります。

マウイが釣り上げた島々

マウイが島を釣り上げたという伝説はポリネシアの各地にありますが、なかでも最大のものがテ・イカ・ア・マウイ(マウイの魚の意、ニュージーランドの北島)です。その経緯は次のように伝えられています。

マウイには4人の兄弟がいましたが、釣りに出かけるときはいつも仲間はずれにされていました。一緒に釣りに行きたくて、マウイは魔力を秘めた先祖のあごの骨で釣り針を作り、ある夜、兄弟たちの使う船の床下に隠れました。

翌朝、兄弟たちがマウイの乗っていたことに気づいたときには、船はすでに陸からかなり離れた所まで来ていました。マウイはあっという間に床下を自分の釣った魚でいっぱいにしてしまいました。それだけでは気が済まないマウイは、魔法の釣り針を海に投げ、呪文を唱えました。

釣り針は深く深く、海の底へと沈んで行きます。やがて何かの手応えを感じたマウイは、釣り糸をたぐり寄せました。兄弟たちも手伝って水面に引き上げてみると、針には巨大な魚がかかっていました。

マウイは海の神タンガロアに祈りを捧げるまで待つべきだと言いましたが、兄弟たちは待ちきれず、マウイを無視して好きずきに魚を切り刻み始めました。その痕跡は北島各所の谷や山、湖、海岸線となって残っているということです。

また、ニュージーランドの他の地域にも、この物語に起源を持つ地名があります。例えば、南島はテ・ワカ・ア・マウイ(マウイのカヌー)、スチュアート島(ラキウラ)はテ・プンガ・ア・マウイ(マウイの碇)とも呼ばれています。

太平洋の英雄

マウイの伝説は、アオテアロア(ニュージーランド)とハワイ、タヒチを中心に、トンガ、フィジー、サモア、トケラウなど、でも語り継がれています。地理的には南半球の広い地域に散らばっているものの、伝説の内容はほとんど変わることなく今に伝えられています。

フライト検索