美しいシラサギをはじめ70種類以上の野鳥がすみかとしているニュージーランドの最大の河口干潟をカヤックかガイド付きツアーで探索してみましょう。
南島の西海岸側、オカリト・ラグーンに広がる浅瀬と干潟は、波の影響を受けずじっくりとカヤックで探索することができます。
周囲の緑豊かな原生林の背後には、雪を冠ったサザンアルプスの山々が連なっています。この一帯は数千もの渉禽類の野鳥にとって格好の餌場となっています。カヤックに乗った人がいても、静かにしている限り、鳥たちもさほど警戒していないようです。
ニュージーランドはシラサギ(マオリ語でコトゥク)の生息地の南限にあたり、姿を見られるのは幸運なことです。毎年繁殖期になると、全国で唯一の営巣地であるワイタンギロト川沿いにニュージーランド各地からシラサギが集まってきます。このシラサギにとってもオカリト・ラグーンは主な餌場で、一部は付近に定住しています。
マオリの人々にとってコトゥクは神聖な存在です。コトゥクの羽は特に珍重され、首長のみが装飾に使用できるとされてきました。また、マオリ社会で誰かをコトゥクに例えることは、最高の賛辞に値します。コトゥクは魂の故郷レインガの使いと信じられており、古い葬送の辞に「ああ息子よ、今はコトゥクを唯一の供に」と締めくくるものがあります。