アオテアロア・ニュージーランドは世界でも随一のホエールウォッチングの名所として人気があります。

クジラは動物界で多くの記録を保持している生き物です。シロナガスクジラは史上最大の動物で、マッコウクジラは最大の脳を持ち、アカボウクジラは水深1万フィート(約3,000メートル)まで潜水できます。

ニュージーランドは世界で4番目に大きな領海を有し、この海域のクジラの保護管理で主導的な役割を果たしています。また、海洋哺乳類保護においても世界的リーダーとしても知られています。

ニュージーランドの海は餌が豊富で、南極海にアクセスする大型のクジラの回遊ルートにあたっていることもあり、世界のクジラのほぼ半分の種が近海で見られます。マッコウクジラをはじめ簡単に姿の見られる種が複数あり、世界中から観光客が訪れています。一方、ツチクジラのように、めったに姿を現さないクジラが怪我や病気で岸辺に上がってくることもあります。

ニュージーランドの海では1年中クジラを見ることができますが、地域によっては冬(6月~8月)がピークとなっています。ニュージーランドのホエールウォッチングのシーズンについては以下を参考にしてください。

カイコウラ

Whale Watch Kaikōura
クライストチャーチ/カンタベリー
カイコウラでホエール・ウォッチング, クライストチャーチ/カンタベリー

カイコウラは世界でも有数のホエールウォッチングの名所です。カイコウラ沖には水深2000mの海底谷があり、特有の海流の作用もあって、様々な海洋生物であふれる豊かな餌場となっています。

この辺りでは北からの暖流と南からの寒流がぶつかり合い、深い場所にある栄養分を海面へ押し上げています。この栄養の豊富な環境が、プランクトンやオキアミからイルカやクジラまで、多様な海の生き物を支えているのです。

堂々としたマッコウクジラの姿は一年中、近海で見ることができます。ザトウクジラとミナミセミクジラを見かけるチャンスは5月から9月までです。この時期、クジラは餌が最も豊富な海岸沿いに移動してきます。また、コミュニケーションが活発になるので、ブリーチ(ジャンプ)やテールスラップ(尾を叩く)などの行動が見られるかもしれません。

一方、夏の間(12月から2月)は浅い海域ではオキアミなどの餌が少なくなるため、クジラは深海にいることが多くなります。クジラの歌や交尾、出産行動が観察できるのはこの時期です。特にザトウクジラは複雑な歌や求愛行動をするので興味深い存在です。

ホエールウォッチ・カイコウラのツアーでは、95%の確率でクジラを見ることができます。しかも、クジラが全くいなかった場合は料金の80%の払い戻しがあります。尾が消える前に完璧な一枚を撮るタイミングも案内してくれます。

マールボロ・サウンド

Orca in Marlborough Sounds
マールボロ
マールボロ・サウンドに現れたオルカ, マールボロ

E-Koツアーズでは、ザトウクジラがクック海峡を通過する冬の間、美しいマールボロ・サウンドでホエール・ウォッチングのツアーを催行しています。昔の捕鯨基地を復元したペラノ・ホエール・ステーションを訪れることもできます。

ホエール・ウォッチングのツアーでは通常ガイドがクジラを見つけてご案内しますが、E-Koツアーズの場合、双眼鏡を手に、各自で水面から目を離さずに探します。自分で見つけた時の充実感はきっと心に残るでしょう。さらに、参加者の目撃情報はクジラの個体数を監視している環境保全省に報告されます。つまり、ツアーを通じてクジラの保護活動に貢献できるのです。

ベイ・オブ・アイランズ

Otehei Bay
ノースランド
オテヘイ・ベイ, ノースランド

ベイ・オブ・アイランズは、透き通った海と豊かな海洋生物の世界で知られています。ザトウクジラやゴンドウクジラが多数いて、冬に姿を現すのを見ようと大勢の人が訪れます。

エクスプロア・グループのツアーは、近くの魅力的な町、パイヒアまかラッセルから出発しています。3時間のツアーの間に、クジラやイルカの他、オットセイなどの生き物にも出会うチャンスがあります。

ベイ・オブ・プレンティ

Whale watching with Bay Explorer
ベイ・オブ・プレンティ
ベイ・エクスプローラーでホエール・ウォッチングへ, ベイ・オブ・プレンティ

ベイ・オブ・プレンティでホエール・ウォッチングを楽しみたい方には、ベイ・エクスプローラーのツアーがあります。この美しい沿岸域には、珍しいミナミセミクジラが回遊してきます。ベストシーズンは春と秋、南極海の亜南極海域とオーストラリア南岸沖の暖かい海域を行き来するタイミングで見られます。

10月から5月にかけての間はどこへ行くのかよくわかっていませんが、捕食量の減る冬に備えて栄養を蓄えるため、南極海の豊かな餌場へ向かうと考えられています。

マイルカ科で最大のシャチも見どころのひとつです。ニュージーランドでは、北島沖、南島沖、そして両海域を行き来する第3のグループの3つの個体群が確認されています。6月と、10月から12月にかけての間、ベイ・オブ・プレンティでしばしば目撃されています。タウランガ・ハーバーでエイを捕食していることもあるようです。

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