美しいビーチと素晴らしい岩の造形、そして愛嬌いっぱいの野生動物たちとの出会いを楽しみながら、風光明媚なアベル・タスマン国立公園を歩いてください。
このトラックは周回コースではないため、往路か復路に何らかの移動手段を手配しておく必要があります。ボートでアクセス可能な場所はたくさんありますので、トラックの起点から終点まで歩く必要はありません。日帰りでも様々な楽しみ方が可能です。シャトルとウォーター・タクシーは頻繁に出発しています。事前予約も簡単です。
1日目 マラハウ > アンカレッジ、 12.4km
マラハウのインフォメーション・キオスクを出発し、河口部を渡る土手道を進みます。その先は、ティンライン・べイまで見通しのよい道が続きます。ギルバート・ポイントの岬を回り込み、アップル・ツリー・ベイに抜け、カヌカの大木が茂るブナ林に入ります。イエロー・ポイントから先は内陸に向かって曲がりくねった道をたどり、いくつもの小さな谷を越えていきます。トレント・ベイに出ると、海岸線と北方に浮かぶ島々が見渡せます。入り江まで下りたら、ハットかキャンプ場に宿泊します。
2日目 アンカレッジ > バーク・ベイ、12.1km
朝はまず低い尾根を越えてトレント・ベイの河口域を目指します。河口域の干潟は干潮の前後2時間ずつなら歩けます。それ以外のタイミングになる場合は少し遠回りして常時歩ける道を使い、岬へ上って行くことになります。トレント・ベイの北端部で急傾斜の道を上り、谷を2つ過ぎると、美しい入り江を渡る47mの長い吊り橋が現れます。 その後は沿岸域の森林を通り、再び海辺まで下りていきます。バーク・ベイのハットは河口のすぐそばにあります。
3日目 バーク・ベイ > アワロア、11.4km
バーク・ベイ河口の干潟を渡るか、常時通行可能な沿岸の道を歩いて小高い場所に上っていきます。マヌカの森林に入るとトンガ採石場に至るまでの間、海がすぐそばにあることを忘れてしまいそうになるでしょう。目の前の海に浮かぶトンガ島の周辺は海洋保護区となっており、海の中にも素晴らしい世界が広がっています。ぜひここでシュノーケルを着けて海に入ってみてください。少し先に位置するオネタフティ・ベイには板張りの遊歩道が渡してあるので、潮の状況に関係なく入り江を横断することができます。そこからトラックは上りになり、トンガ・サドルを越えてから、アワロア・インレットに向かって下降します。アワロア・ハットは海からわずか数分の所に位置しています。
4日目 アワロア > ファリファランギ、13km
アワロアの河口部を横断できるのは干潮の前後数時間のみです。対岸から先は低い尾根をひとつ越えて、昔製材所があったワイハラケケ・ベイに出ます。そこからは、いくつもの森林とビーチを通ります。途中の展望ポイントからは、素晴らしい風景が楽しめます。森にはベルバードやファンテイル、ケレル、トゥイなどの野鳥がいます。 砂浜と岩がちな岬を交互にいくつか過ぎ、ファリファランギ・ベイに下りていくと、昔のファームの邸宅を修復したハットがあります。
5日目 ファリファランギ > ワイヌイ、5.5km
トラックの終点まで、じっくりと時間をかけて歩いてください。美しい入り江と丘をいくつも過ぎて、海沿いに出ると駐車場にたどり着きます。ウォーター・タクシーを利用するか、送迎車でマラハウに戻ります。
アベル・タスマン国立公園を満喫する究極の方法は、内陸側のインランド・トラックと接続することです。原生林と再生林の中を通る本格的なコースで、丘陵地帯から眺める沿岸域の風景は最高です。
トレッキング中
宿泊には、DOC(環境保全省)が運営するハットかキャンプ場、もしくはツアー会社が手配する私有ロッジが利用できます。
アベル・タスマン・コースト・トラック上のハット4ヵ所とキャンプ場多数はDOCが管理しています。一部のキャンプ場はビーチに面した場所にあるので、朝波の音で目を覚まし、テントの外に出て素晴らしい朝日を眺めることができます。オネタフティ・ビーチのキャンプ場は特に人気があり、近くでツチボタルを見たり、淡水プールで泳いだりして楽しむこともできます。
ハットやキャンプ場を利用する場合は、事前の予約が必要です。夏のシーズン中(10月〜4月)は早めに予約することをおすすめします。
トレッキング前後
トラックの起点に近いのは、美しい海辺の町カイテリテリです。町中には様々な種類の宿泊施設があります。アベル・タスマン国立公園周辺は見どころが多いので、前後数日間の余裕をもって滞在するとよいでしょう。車で簡単にアクセスできるネルソンの賑やかな街にも、多数の宿泊施設があります。
トレッキング専門のツアー会社がいくつもあり、ガイド付きのトレッキングを催行しています。トレッキングとカヤックを組合せたツアーを提供している会社もあります。
このトラックを個人で歩く場合は、DOCで宿泊施設を予約する必要があります。料金はコースによって異なりますので詳ししくはDOCウェブサイト(opens in new window)をご参照ください。ピーク時期は早めの予約をおすすめします。