フィヨルドランド地方で発生している異常気象により、現在ミルフォード・トラックは閉鎖されています。 フィヨルドランド地方のウォーキング・トラックについては、環境保全省のウェブサイトで最新情報を確認してください。
ニュージーランドでも最も有名な遊歩道、ミルフォード・トラックは、150年以上にわたり世界中のアウトドア愛好家を魅了しています。山岳風景とフィヨルドの眺めをこれほど完璧に楽しめる場所は他にありません。
今からおよそ100年前、ロンドン・スペクテーター誌上で詩人ブランシュ・ボーガンが「世界一の散歩道」と評したミルフォード・トラックは、ニュージーランドの最も有名な遊歩道と言えるでしょう。
全長53kmの旅はテ・アナウ湖北端から始まり、いくつもの吊り橋や板張りの歩道を通り、峠を越えていくものです。手付かずの自然が美しい湖、空に向かってそびえる山々、広大な渓谷の眺めを満喫し、ニュージーランドで最大の落差を誇るサザーランド滝の深い霧を体感してください。
晴れた日には絵葉書そのものの絶景が広がりますが、実際に歩いた人が言うには、雨の日に山の斜面をいくつもの滝が流れ落ちる様子こそ、ミルフォード・トラックの醍醐味だそうです。
1日目 グレード・ウォーフ > クリントン・ハット、5km
ミルフォード・トラック初日はまずテ・アナウ・ダウンズから船に乗ってトラック起点まで移動します。風光明媚なクルーズを楽しんで対岸に上陸すると、整備状態のよいトラックが伸びています。吊り橋を渡り、美しいブナの林を1時間ほど歩くとクリントン・ハットに到着します。ハットの近くには遊泳に適した場所がたくさんあります。
2日目 クリントン・ハット > ミンタロ・ハット、16.5km
出発後しばらくの間は、クリントン川の水源、ミンタロ湖に向かって緩やかな上り道をたどります。広々とした平原を横切り、ヒレレ滝のそばを通って進んで行くと、マッキノン峠とポンポローナ氷原が視界に入ります。そこからミンタロ・ハットまでは約2時間です。
3日目 ミンタロ・ハット > ダンプリング・ハット、14km
マッキノン記念碑まではずっとジグザグ道を登っていきます。ミンタロ湖とクリントン渓谷の美しい風景を楽しみながら歩きましょう。登りきった辺りがマッキノン峠になります。峠の最高地点は標高1154mあります。呼吸を整えながら、周囲の素晴らしい景観を満喫してください。後方を振り返るとクリントン渓谷、北方面にはアーサー渓谷が横たわっています。その奥の山並みの向こう側はミルフォード・サウンドです。下りに入り、バルーン山とジェーヴォイス氷河のふもとの道を進むと、板張りの遊歩道があります。側を流れるローリング・バーン川は滝の多いことで知られています。
板張り部分の少し先にある脇道に入ると、ニュージーランドで最大のサザーランド滝を見ることができます。落差580mの三段の滝は、いくつもの氷河の水をたたえたクィール湖の流出口から垂直に流れ落ちています。美しい滝を満喫した後、少し歩くとダンプリング・ハットに到着します。
4日目 ダンプリング・ハット > サンドフライ・ポイント、18km
終点へ向かう最終日はいくつもの美しい滝と吊り橋、澄んだ水の流れる小川が楽しめます。マッケイ滝とアイダ湖、そしてこのトラック上では最後の滝となるジャイアント・ゲート滝に立ち寄っていきましょう。滝を堪能した後、1時間半ほど歩くと、トラック終点のサンドフライ・ポイントです。ミルフォード・サウンドに渡る船は午後2時と3時に出発します。
トレッキング中
トラック上には、現地のツアー会社が運営するプライベート・ロッジ3ヵ所と、DOC(環境保全省)の公共ハット3ヵ所があります。このトラック上ではキャンプは禁止されています。個人で歩く場合は、事前に予約する必要があります。予約はオンライン(opens in new window)で可能です。
トレッキング前後
湖畔の町テ・アナウはフィヨルドランド国立公園とミルフォード・トラックへの玄関口となっています。優れたレストランと質のよい宿泊施設が多数あり、美しい山岳風景の中でミルフォード・トラックの前後のひとときを過ごすのにぴったりです。テ・アナウから車で数時間のクィーンズタウンはにぎやかな町で、宿泊施設も見どころも豊富です。
トレッキング専門のツアー会社がいくつもあり、ガイド付きのトレッキングを催行しています。以下はその代表的なものです。
このトラックを個人で歩く場合は、DOCで宿泊施設を予約する必要があります。料金はコースによって異なりますので詳ししくはDOCウェブサイト(opens in new window)をご参照ください。ピーク時期は早めの予約をおすすめします。非常に人気の高いトラックですので、事前の予約をおすすめします。